朝からセミがミンミン鳴いています。
セミが鳴き出すと、日差しがいっそうキツくなる気がするんですが、気のせいじゃないような?!
梅雨が明けたらどこまで暑くなるんだろう…と、汗っかきで夏は体力の消耗が半端ない民としては今からちょっと心配です。
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ライターであり編集者である一田憲子さんのサイト「外の音、内の香」を、ずっと読んでいます。
元々は一田さんが手がける雑誌、「暮らしのおへそ」を毎号欠かさず読みはじめたのがきっかけ。
日々の中で気づいたこと、
様々な寄稿者の皆さん生き方や暮らし周りのこと。
スピードが速く刺激も強いSNSとは一味違ったゆったりとした時間が流れる、わたしにとって憩いの場でもあります。
落ち込んだ時は、こっそりブックマークしている記事の数々を読んで心を落ち着かせることも。
先日アップされた記事、「ない」と思っていたものを「ある」にひっくり返す。
経営者の方にインタビューするポッドキャストを聴かれて気づいたことを書かれていたのですが、会社経営が苦しくてたまらないときに大切なことは、「どうして私はこの会社をやりたいと思ったか」という1番最初の気持ちに戻ることだそう。
改めて、「どうしてわたしは、書いて発信しようと思ったんだっけ?」と思い返すきっかけになりました。
大学時代に好き放題ブログを書いていた頃を除くと、web上で文章を書きはじめて6年目。
いちばん最初の気持ち…と思い返すとまず浮かぶのは、新卒で働いていた頃、毎朝つらすぎてつらすぎて、縋るように文庫本を片手に通勤していた自分の姿です。
あの頃はまだSNSが今ほど発達していなくて、満員電車の中、小さな文庫本をお守りのように持ち歩いて、狭い空間で必死に読んでいた。
私の人生、いつまでもこんな地獄みたいな辛さが続くわけない。いつかはきっと楽になれる。いつかはいつかは…
よしもとばななさんのエッセイや、銀色夏生さんの詩集を片手に握りながら、そこに書かれた人生に希望を持たせてくれる文章たちを目で追って、なんとか毎日通勤をしていたあの頃。
「いちばん最初の気持ちに戻る」ならば、きっとあの通勤電車の中。
その後、怒涛の20代を過ごし30代へ。
子どもが生まれてあまり身動きが取れなくなったけれど、この状態でもやれることをやってみたい考えたとき、「あのしんどかった頃の自分に向けて書いてみよう」と書き始めたことを思い出しました。
いつでも、どこでも、片手があれば読むことができる。そこを開けば、ちょっとだけ、気が楽になる…
長く活動していると、やっぱり目に見える結果が欲しくなります。多くの人に読まれたり、話題になったり、書籍化、連載、有名になる、人気が出る。
でもこれは続けていった先にある結果のひとつであって、それが目的になった瞬間おかしなことになる。いちばん最初の気持ちには、そんな欲は無かったのだから。
そしてわたしが「く、苦しい」と思い始める時、大体がこの目に見える結果が欲しいんだコンチクショー!モードに入っている時です。
自分の文章が誰かを救うとか、人生を変えるとか、そんな大それたことは望みません。
ただ、ちょっとだけ気が楽になる、少し休もうと思ってもらえる。ああ、ちょっと頑張りすぎてたかなあと自分に優しくしようと思ってもらえる…
実はこのブログの密かなテーマは「心の荷物を、おろす場所」です。
社会に出たてで泣いてばかりだった私が、小さな文庫本の中にいるときだけは休めていたように。
ここもそんな場所であれたら良いなと思います。
6年も続けていると、途中で目的が変わったりしているかと思いきや、自分の中にはあの当時決めたことがずっとあった。
まさに、「初心にかえる」ですね。
この先もきっと迷ったり、欲に振り回されて苦しむ時があると思うけど、そのたびに「いちばん最初に戻る」ことを繰り返して。
長く長く続けていきたいです。
(今日のトップ画像は2018年の桜。書き始めた頃に撮った写真です🤳)